音楽学部楽理科

21.04.15

音楽学部楽理科(担当教員:植村幸生)

音楽学部楽理科(担当教員:植村幸生)

音楽学部楽理科は、2016年度からミャンマー国立文化芸術大学との交流プログラムに継続的に取り組んでいます。2016年度から2018年度には楽理科の学生と教員がミャンマー国立文化芸術大学ヤンゴン校・マンダレー校を訪れ、同大学の教育で中心的に取り組まれているミャンマーの伝統音楽の楽器の演奏技法の取得を目的とした研究活動に取り組みました。学生たちは、1週間から10日程の滞在で、NUACの教員の指導のもと、ひとつの楽曲の演奏法を取得をしました。また実演を含めた楽器研究のほかにも、ミャンマーの伝統楽器や音楽が用いられる儀式や行事のフィールドワーク調査を行いました。調査は、ミャンマー国立文化芸術大学音楽学部の教員や学生からの協力を得ながら進めました。また同時に、本学楽理科教員による音楽学の紹介やレクチャーと、学生らの研究発表会を行い、互いの伝統音楽における「音楽学」を通じた交流を図りました。

 2019年度は、音楽環境創造科と合同で同じくミャンマー国立文化芸術大学との交流プログラムに取り組みました。 招聘プログラムでは、ミャンマー国立文化芸術大学音楽学部から教員3名と学生1名を招聘し、これまでに引き続き、民族音楽学の教育・研究基盤に関する研修プログラムを実施しました。楽理科で行われている授業の見学、また招聘している先生方にはミャンマーの伝統民族音楽に関する授業を開催してもらいました。また音楽環境創造科の録音スタジオ、小泉文夫記念資料室、図書館など、音楽のアーカイブのための様々な施設を見学しました。さらに千住キャンパススタジオAにて、「The Beauty of Myanmar Music ミャンマーの音楽の美しさ」と題したレクチャーコンサートを開催しました。コンサートでは、ミャンマー音楽の解説を交えながら、ミャンマー国立文化芸術大 学の皆さんの演奏はもちろん、楽理科の学生がミャンマーの「合奏音楽サインワイン」の演奏を披露しました。その後の派遣プログラムでは、音楽環境創造科・楽理科の教員と学生がヤンゴンを訪れ、ミャンマー国立文化芸術大学での録音実習と、伝統音楽文化の共同調査を行いました。大学での録音実習は2日間にわたり、実際に大学の実技の授業で活用される音源制作を目的とし、伝統音楽の授業で扱われているミャンマーハープや歌、ミャンマーピアノの楽曲を収録しまし た。スタジオの活用方法や録音の際の注意事項などの説明を交えながら、ミャンマー国立文化芸術大学の音 楽学部の教員・学生30名程と、実習に取り組みました。 また、伝統音楽文化の調査のために、伝統音楽の合奏が行われる宗教儀式や、伝統音楽の奏者の方へのヒアリング、演奏現場の収録を行いました。